屋根・外壁塗装の色で失敗しない為の選び方と手順です(手順2)
手順2・・・あなたの家に合う色を考える
屋根と外壁の色によって家のイメージは作られています。
屋根の色は一般的にグレーやブラックなどの落ち着いた色が使われていることが多いです。屋根の色が濃い色の事が多く、また、デザイン的な引き締め効果もあります。
外観を屋根と同じ濃い色で塗ってしまうと、家のイメージがとても強烈なものとなり、ご近所からのクレームを受けることもあるかもしれません。
そのため、屋根が濃い色・外壁が彩度が低い落ち着いた色を使うのが、まわりの景観にも合う色選びになります。
元々の外壁の色・質感を活かすのであれば、無色のクリアー塗装やつや消し塗装を行うという方法もとれます。
しかし、赤・青・緑などの原色系の色を使ってしまうと、経年劣化で色落ちがした際に汚く見えてしまう恐れがあるので、原色を使用する場合は注意が必要です。
色選びは最大3色までが基本
使う色は最大3色までに留めておくことで、キレイな色バランスを保つことができます。さらにバランスを保つためには、以下の配分が良いとされています。
- ベースカラー70%
- アソートカラー25%
- アクセントカラー5%
まずは、全体的に多くを占めるベースカラー。次にベースカラーの次の割合を持つアソートカラー。最後にポイントとして使われるアクセントカラーとなります。
通常の塗りでは、このバランスを保つことができますが、ツートンカラー(セパレーション)などの方法を取るとバランスを気を付けないと、散らかったイメージにもなりやすいので注意が必要です。
面積効果
面積効果とは、面積の大きさによって色の見え方が違って見えてしまう視覚現象のことをいいます。
小さい色見本だけで色を選んでしまっている場合、実際に塗り替えられた外観の色と色見本の色では違って見えてしまう事で、色選びを失敗してしまう事が多くあります。
面積の大きさによって見え方の違いは以下になります。
- 小さい面積:暗く見える
- 大きい面積:明るく見える
色見本だけで色決めをするのは危険?
色見本で決めた色とイメージしていた色が違かった場合、塗装業者としては「お客様自身が色見本で選んだ色で塗装してあります。」と私たちには非はありませんと冷たく対応してきますが、色見本の小さい面積と外壁の大きな面積では、色が違って見えてしまう事が原因となります。そのため、色見本を最終的な色決めにするのではなく、もっと大きな面積に塗られたものを用意してもらったり、同じような色で塗られている家を探して実際に見せてもらう事が大切です。
汚れが目立たない色は?
人気の色である「白(ホワイト)」を使うと、経年劣化や定期的な清掃・補修をしないと汚れてしまって、汚く見えてしまいます。
汚れが気になる方は、茶色やベージュなど汚れても目立たない色を選ぶといいでしょう。
しかし、白色であっても定期的に清掃等ができていればいいのですが、定期的に行うのは実際問題難しいことが多いです。そのため「光触媒塗料」などを使用してもらって、セルフクリーン(雨などで自然と汚れを落としてくれる塗料)を活用していただくことで、自然の力で綺麗な外壁を保つこともできます。
変えられない場所の色を考慮する
家の中には色が変えられない部分が存在します。この部分の色も考えたうえであなたの家に合う色を考える必要があるので、色が変えられない部分を知っておきましょう。
- アルミの玄関ドア
- サッシ
- 窓枠
- 雨樋(素材による)
これらの部分は金属などの色が出ているはずです。金属には錆止めなどは塗りますが、色を付けないことがほとんどです。
※錆止め塗料によっては、色が付けられるものもあります。
雨樋も素材によって塗装をしないもの、また塗装でなく交換が必要な時が多い為、雨樋の塗装をしない方も多いです。もし雨樋を塗装する場合は、外壁塗装を一緒にしてもらうことで、単体で塗装してもらうよりも費用が安くなります。
周りの家との兼ね合い、景観の保持などの考え方
周りの家がベージュや濃い茶色などの場合、あなたの家だけ濃いグリーンなどを使ったことによって、悪目立ちしてしまい、ご近所からのクレームの元にもなります。
また、地域によっては景観ガイドラインがあることで塗装できる色が限定されていたりするので、よく確認しておきましょう。
景観ガイドラインって何?
景観ガイドラインとは国土交通省が出しているルールで、一言でいってしまえば「周りと色を合わせましょうね」といったものです。街づくりにおいてルールを決める事で、景観を綺麗にさせるものなので、自分の好き勝手に色を付けられない建物が地域によってはあります。