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建物の構造の考え方(力と力の流れ)と基礎の構造(地盤)について

更新日:2018年09月23日

構造の考え方

1.建物に作用する力

〇建物に作用する力は、垂直方向と水平方向に分けられます。

〇鉛直方向の力は、建物の自重、積載荷重、雪などの重みがあります。

〇風圧力と地震力は鉛直方向にも作用するが、水平力として扱っています。

〇構造設計では、自重、積載荷重のように常時かかる荷重を「長期荷重」、ある時期にかかる荷重を「短期荷重」と呼びます。

2.建物にかかる力の流れ

〇建物にかかる力は、上から下へ、断面の小さい部材から大きい部材へと、それぞれの部材を支える部材に流れます。

〇鉛直荷重は、野地板→垂木→棟木・母屋・軒桁→小屋束→小屋梁→桁・梁・柱→床板→根太・垂木→梁→柱→基礎→地盤の順で力が流れます。

 

基礎の構造(地盤)

地盤と基礎は建物にとって大変重要です。もし、地盤や基礎に不良があった場合は建物が傾くなどの重大な欠陥につながります。また、

地盤や基礎の欠陥は補修が困難で膨大な費用を要することも少なくありません

1.地盤調査・改良・補強

近年では建物を建設する前に地盤の調査をすることが一般的になりました。地盤が軟弱な場合は改良・補強工事を行います。

地盤の改良・補強工事には3つの代表的な工事があります。軟弱な地盤が浅い(地下2mくらい)場合は表層地盤改良工法が用いられ、

軟弱地盤が地下8m位の深さまで分布している場合は柱状地盤改良工法が用いられます。小口径鋼管杭工法は小口径鋼管を固い地盤まで

貫入させて建物を支える工法で、施工時に掘削土、泥水が発生せず、近隣や環境への負担も少なく、安定した品質を確保できることから

広く採用されています。

〇建物を建設する前は、必ずその敷地の地盤調査を行います。

〇地耐力とは、1㎡当たりの地盤が耐える荷重のことです。

木造住宅の地盤調査としては、スウェーデン式サウンディング試験やボーリング調査が一般的です

〇地盤が弱い場合は、地盤改良を行ったり、杭基礎とします。

2.地盤の状況

〇軟弱層が厚い地盤ゆあ地層構成が不均一な地盤には注意します。

①造成地

切土と盛土が混在している場合は、不同沈下となりやすいです。

②埋立地

盛土の沈下が進行中のおそれがあります。

③擁壁のある造成地

擁壁に近接して建物を建てると、擁壁に大きな力がかかります。

④軟弱地盤

沖積層と呼ばれる軟弱層が30m以上も続くような地盤では、地震の揺れが増幅されます

3.不同沈下

不同沈下は敷地内に軟弱な地盤と固い地盤が混在して、軟弱な部分が沈下することで、建物が傾く現象です。傾斜地を切り盛りして造成した敷地では、地盤が安定するまでにかなりの時間を要しますが、地盤が安定する前に建物を建設すると盛土の部分が沈下して不同沈下を起こすことがあります。建物の建具が閉まらなくなったり、壁や基礎にヒビが入ったりしている場合は、不同沈下が原因であることもあるので、建物の傾きの有無を調べることも必要となります。

4.液状化現象

〇地盤が液状化すると、土中の水が噴出し地盤が沈下して建物が大きく傾いてしまいます。

5.基礎

基礎には布基礎・ベタ基礎・独立基礎などがあり、敷地の地盤強度や地質などを考慮して選ばれています。最近ではほとんどが床下全面を

底盤とするベタ基礎が採用されています布基礎は帯状に連続して壁面に沿って設けられる基礎で、従来は多く採用されていました。

不同沈下に弱い、点検が容易でない、湿気が上がりやすいなどの欠点があり、採用されることが少なくなりました。杭基礎は基礎の下部に固い地盤まで届く杭を打ち、杭を通して建物の荷重を地盤に伝えます。地盤が非常に軟弱な場合などに採用されています。

基礎の構造

20kN/㎡未満 20kN/㎡未満・30nK/㎡以上 30kN/㎡以上
杭基礎
ベタ基礎 ×
布基礎 × ×

※地盤の長期許容応力度(ご参考1kN=102Kg(f))

基礎は建物重量などの鉛直荷重や地震力などの水平荷重を地盤へ伝達し、不同沈下を防ぎます

〇基礎には、主要な柱の下にのみ底版を設ける独立基礎、主要な通りに連続して底版を設ける布基礎、1階の床下全体に底版を設けるベタ基礎の3種類があります。

〇地耐力が低い地盤では、ベタ基礎や杭基礎を採用しております。

6.ベタ基礎

ベタ基礎は底面全体で建物の荷重を地盤に伝えます。布基礎や独立基礎とは異なり、面で建物を支えるので不同沈下に強いという特徴があります。ベタ基礎は一体の鉄筋コンクリート造とし、1階の外周および間仕切り壁の直下の土台の下には連続した立ち上がり部を設けます。

地盤面からの立ち上がりは400㎜以上とし、立ち上がり部分の厚さ、基礎スラブ(底面)の厚さは120㎜以上とします

鉄筋の位置 一般的な仕様 平成12年国交省の規定
立ち上がり部分 上下端の主筋 D13を補強筋と緊結 径12以上の異形鉄筋を補強筋と緊結
立ち上がり部分 補強筋 D10で縦横とも間隔300㎜以下 径9以上で縦の間隔300㎜以下
基礎スラブ 補強筋
D10で縦横とも間隔300㎜以下、複配筋(ダブル配筋) 径9以上で縦横とも間隔300㎜以下
開口部周辺の補強 周囲にD13の補強筋 周囲に径9以上の補強筋

※鉄筋の寸法(D10 公称直径=9.53㎜・D13 公称直径=12.7㎜)

 

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